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パソコンやタブレット、スマートフォンなどでいつでも映画やドラマが見られる動画配信サービス。そのひとつAmazonプライム・ビデオでは既存作品だけでなく、オリジナルのコンテンツも続々と登場。6月16日から配信される園子温監督による『東京ヴァンパイアホテル』は、地上波のドラマでは実現不可能な衝撃作。誰も知らない夏帆の新しい顔もそこにはあった。

私、こんな表情するんだ!という新しい発見がありました

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――ヴァンパイアを題材にしたドラマや映画は日本では少なく、“人類と吸血族との戦い”といわれてもピンとこないかもしれない。Amazonプライム・ビデオと園子温監督のコラボレーションで生まれた『東京ヴァンパイアホテル』は、今までのヴァンパイア作品の概念を壊す全く新しい世界観が広がっている。

「私が知る限りでは日本で観たことがないような作品ですし、ジャンル分けをするのも難しいくらい。ひと言でヴァンパイアものといってしまうにはちょっと違う気がするんです。海外の方がどう受け止めるかはわかりませんが、日本人が作ったヴァンパイア作品として世界に配信しても恥ずかしくないものになったと思います」

――10年以上のキャリアを持つ夏帆でも「毎日が不安で、精神的に追いつめられていた」という撮影現場。スタート段階から不安だらけだったというが……。

「最初にお話をいただいたときは、園監督が作る完全オリジナルドラマということで、絶対に面白い作品になるだろうし、また監督の作品に出演できることに喜びを感じていました。ヴァンパイアを題材にした作品だということも聞いていましたが、私が演じるKについては最初の台本では詳しく描かれていなかったので、撮影が始まったときは手探りの状態。台本も撮影をしながら出来上がっていくような状況で、Kがどんな人物で、なぜ戦うのかというのもつかめないなか撮影をしていたので、終始不安で……。撮影前もKを演じるにあたって何をしていいのかがわからなくて、できることといったらヴァンパイアを題材にした映画を観るくらいでした。ここまで何もできずに撮影が始まったことはないかもしれません(笑)」

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――ヴァンパイアのルーツといわれるルーマニア・トランシルヴァニア地方でのロケから始まった撮影。ドラキュラ伝説にまつわる古城が、作品に深みを与えている。

「映画やドラマで通常行われる衣装合わせや、キャストとの顔合わせもきちんとできないままルーマニアに旅立ちました。ルーマニア語でのセリフが多かったのですが、台本が届いたのは撮影の数日前で、覚えるのに必死でしたね。過酷な状況ではあったのですが、ヴァンパイア、ドラキュラのルーツである場所から撮影を始められたのはとても意味のあるものだったし、作品に説得力が生まれました」

――Kという人物像を作る作業と同時に、アクションという大きな課題もあった。

「本格的なアクションが初めてだったので、役づくり以上に不安要素でした。限られた時間内でどれだけのことができるか、常に頭から離れることはありませんでした。ヴァンパイアなので、急所を突かなければ死ぬことがなく、傷を負いながらも激しいアクションを続けていくことが大変で…。アクション監督の坂口さんは臨場感を大切にする方なので、振り付けのように決まったものではなく、現場でどんどん変化していくので難しかったですね。私自身、身体能力が高いほうではないので、ついていくのが本当に大変でした。役作りへの不安とも重なり、毎日ギリギリの精神状態。私が休みの日でも、他のシーンを撮影しているのでその状況も気になるし、アクションの練習もしたいしという気持ちで、スタジオに行っていました。園監督のアイデアでどんどん台本が変わっていく状況は私だけでなく、他のキャストやスタッフも同じ。明日への不安というのはみんな同じだったので、撮影現場も異様な雰囲気に包まれていました。悪い意味ではなく、みんなテンションが高い状態で撮影が続いていて、その勢い、パワーが作品に表れているのではないかと思います」

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――3カ月以上に及ぶ撮影期間はパラレルワールドにいたのではないかと思うほどだったという夏帆。園監督を信じ、くらいついていった濃密な時間を経て出来上がった作品は見ごたえ十分。

「不安だったとしか言えなくて、ネガティブな印象になってしまうかもしれないのですが、完成した作品を見たときにすべてが吹き飛びました。撮影中はモニターを見ていなかったので、どんな絵が撮れているのか、何が正解なのかがわからなかったんです。撮影しているときに完成図が見えなかった分、出来上がったものを見て、ただただすごいなと驚きました。順番通りに撮影をしていたわけではないので、ストーリーや気持ちのつながりも不安要素のひとつではありましたが、そんなことは気にならないくらいパワーにあふれた作品になりました。ぐっと引き込まれていく魅力が園監督の作品にはあるんですよね」

――印象に残っているシーンは?という問いかけに「ありすぎてどこをあげていいのか……」というほど、どのシーンも見逃せない。

「強いてあげるならば、アクションでしょうか。銃撃戦もありますし、刀も使っています。話が進むにつれて、アクションシーンが増えていくので1話だけで終わらせずに、全9話を見てほしいです。私にとって今まで演じたことがない役というのもありますが、自分でも見たことがない表情をしていて、それに驚きました。『あ、私、こんな表情するんだ』って。意識していたわけではなく、きっと園監督が引き出してくれたんだと思います」

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――過酷な現場で、不安な毎日だったというが、この作品を通して得られることも大きかった。

「10年以上やってきて、いろいろと経験したはずなのに、毎回違う壁にぶち当たるんです。今回は精神的に追い詰められた状態で、なかなか撮影現場を楽しむことができなかったのが反省点であり、心残りでした。この作品に携われたことを誇りに思い、喜びを感じてはいたけれど、それは撮影から半年経ってようやく思えたことというか……。撮影当時は、自分に余裕がなくて目の前のことをクリアしていくだけで精一杯でしたから、もっと楽しんでKを演じられれば良かったなと今は思います。で、次はできるだろうって思うけれど、そうはうまくいかなくて。作品ごとに全く違うので、また課題が生まれるんです。私は人よりも歩が遅いから、これからも地道に頑張るしかないですね」

――メディアの多様化により、作品の形態も表現方法も幅が広がっている。女優としてこの状況をどうとらえているのか、最後に聞いてみた。

「映画やテレビドラマで育ってきたのでさみしさを感じるところもあるのですが、インターネット配信によって日本だけでなく、世界中の人にも作品が届けられるのは嬉しいこと。それに、地上波のドラマでは作れない、映画にもおさまらない、どこにも属さない『東京ヴァンパイアホテル』のような作品ができるのも配信ならではですよね、きっと。選択肢が多くなっているので、まずは一人でも多くの人に届けられたらと思っています」


Writing:岩淵美樹

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『東京ヴァンパイアホテル』

Amazonプライム・ビデオにて6月16日(金)より全9話一挙配信


『愛のむきだし』『ヒミズ』などで知られる園子温監督が初めてオリジナル脚本に挑戦した、ヴァンパイアドラマ。地球と人類の滅亡を図る吸血族と人類の戦いを描く。
夏帆は吸血鬼から狙われているマナミ(冨手麻妙)を救おうとする、不思議な力を持つKを演じる。夏帆自身初となる本格アクションが見どころのひとつ。
出演は満島真之介、神楽坂恵、安達祐実ほか。

▼詳細はこちら
https://www.amazon.co.jp/Prime-Video/


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