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現在放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」でヒロイン・楡野鈴愛(にれのすずめ)を演じている永野芽郁。最終回に向けて物語も佳境にさしかかっているが、撮影中のエピソードや今後の見どころを聞いた。

私にしかできない役が存在して嬉しい。それが鈴愛で良かった

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―― 8月17日に無事クランクアップを終えた本作。クランクアップを終えた数日後、長期間の撮影を終えた心境を尋ねると…。

「いろいろ思い返すとすごく大変ではあったのですが、クランクアップの時にみなさんが寄せ書きをしたアルバムをプレゼントしてくださって、そこに写っている自分が笑っている写真しかなくて。現場は楽しかったのですが、自分の中で笑えているイメージがそんなになかったので、意外と楽しんで現場にいたんだなと思いました。終わってから撮影現場に行けないロスに襲われるかなと思ったんですけど、襲われたのはクラックアップの日だけでした。今は次のことを考えたりしているからなのか、もちろん「半分、青い。」の現場もみんなも大好きですけど、けろっとしていて(笑)、でもいつでも鈴愛に戻る自信はあります」

―― 撮影後も出演者との関係は続いているそう。

「先日もお母ちゃん(松雪泰子)と一緒におじいちゃん(中村雅俊)の舞台を観に行って、その後お母ちゃんが食事に連れて行ってくださったんですけど「鈴愛は芽郁ちゃんしかできないよね」と言ってくださって。私にしかできない役がこの世に存在しているのがすごく嬉しくて、それが鈴愛で良かったと思いました」

―― 撮影が5ヶ月程過ぎた頃に行われた取材の時、“壁は感じていない”と語っていた永野。実際撮影を終えてみて、思い通り演じることができたのか聞いてみると、意外にもこんな言葉が。

「壁を感じていないと言った2週間後くらいにすごい壁がきました。その頃、ちょうど壁を感じていないと言った記事が出ている頃だったので“永野芽郁、余裕でやっているのか”と思われていた時が、実はすごくきつかった。言わなきゃ良かったと後悔しました。10ヶ月間、同じ人を演じて自分でいる時間もなかったし、実際の家族と一緒にいるより楡野家のみんなと一緒にいる時間の方が長かったので、自分の想いとか生きている時間の中に鈴愛をどう落とし込んでいいかとか、他人とどう接していいかが分からなくなって、その期間が一番大変でした」

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―― 本作で鈴愛はよく泣いていたと語る永野。その中でも佐藤健さん演じる幼じみの萩尾律とのシーンは特に想い出深いシーンが多かったそう。

「鈴愛は泣くことが多くてなかなか目の腫れが引かないこともあって、泣いているシーンはどれも印象に残っています。特に秋風羽織先生とのお別れのシーンは監督に“鈴愛がいたところに水たまりができていた”と言われたくらい泣きました。律とのシーンは好きなシーンがたくさんあるんですけど、1回目のお別れの七夕の日のシーンは印象に残っています。律がいなくなったら、自分はどうやって生きていこうと思って、カットがかかっても涙が止まらないくらい泣きました。その日は自然と健さんと距離を置いていたので健さんに「なんで避けるんだよ」と言われましたけど(笑)、いろんな思いを削って臨んだあのシーンは結構好きです」

―― 現在、鈴愛はアラフォーで一女の母親。実年齢より年上の役を演じるにあたり、苦労もあったと振り返る。

「年齢を重ねても口調や勢いが変わらないのは良い時もあれば、大人になっていく鈴愛を演じる上で引っかかってしまう時もありました。見た目も特殊メイクをするわけではなかったのですごく難しかったです。でも、娘の花野(かの)が本当に可愛くて、自分が辛くても彼女を全力で守ろうと思いました。何かあったら支えてあげたいし、お芝居のことでもし悩むことがあれば、納得するまで一緒に話し合いたい。子供としても1人の女の子としても、ちゃんと向き合って一緒に過ごせたらいいなと思っていました。鈴愛が大人に見える瞬間があったり、1人の女性として成長したと思えたのは、花野がいてくれたから。自分よりも何かを捨ててでも守りたい花野という存在にとても助けられましたし、花野と一緒に少しずつ成長していくお母さんを演じていきたいと思えました」

―― 名言が多いと言われる本作の中で永野が一番好きなセリフとは。

「鈴愛が実家に帰ってきた時に、お母ちゃんが“宝くじに当たったような気分やった”と言うセリフがずっと好きで、北川さん自身もお母さんだから生まれたセリフだと思います。言う側にもなりたいし、言われて泣くシーンじゃないのに、感情が高ぶりましした。お母ちゃんのところに生まれ、愛情をもらえて本当に幸せだなと思いました」

―― さらに鈴愛自身のセリフでは、秋風に漫画家を辞めることを伝えるシーンの言葉。大好きだった漫画がいつしか苦しいだけになってしまった鈴愛が、涙ながらに胸のうちを語るシーンも印象に残っているそう。

「“飛べない鳥が飛べる鳥を見上げて 下を歩くのはごめんだ。・・・私は、自分の人生を晴らしたい。”というところのセリフです。相当な挫折をしたり、苦しいことがあった人じゃないと言えない言葉。鈴愛はとても苦しかったと思います。言うのも辛くて重い言葉ですが、共感できる方たちもいらっしゃるのではないかと思います」

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―― 10ヶ月の間、周りの環境に恵まれたという永野。年齢の近い共演者も多かったが、かけてもらった言葉などで印象に残ったものを聞いてみると。

「みんな“こうしたほうがいいよ”とか“頑張ろうね”って声はかけてこないんです。頑張っていることを分かってくれている人ばかりでそれがすごく居心地良くて、“おはよう”って普通に始まって、“また明日ね”で終わっていくのが楽でした。私の立場に立ってくれる人が側にそっと寄り添って一緒に戦ってくれる現場でした。この現場で一番年下ですけど、頼らせてくれたり、一緒にふざけてくれたり、私のことを全力で受け止めてくれる人がこの10ヶ月間途切れることなくずっといてくれたのが奇跡だと思いました。幸せものだと思います」

―― クランクアップした今だから思う“鈴愛の魅力”とは。

「すごくわかりやすい人だと思います。真っ直ぐだし、タフだし。“社長になる”と言ってみたり、“漫画家になる”って言ってみたり。きっとやりたくてもできない人が多い中で、何を言われてもやると決めたらやる所は鈴愛のすごいところだと思います。本当に全力だからパワフルなんですけど、それがいい方に回る時もあれば、悪い方に回る時あって、そこがすごく人間らしい。北川さんの台本には良いことだけ書かれているのではないのでそれがすごくリアルで、人間力が溢れていると思いました。でも、鈴愛とは友達にはなれないですね。菜生ちゃんも裕子もボクテも偉いなと思いました(笑)」

―― 念願だった朝ドラの収録を終えた永野にとって本作はどんな存在になったのか。

「女優さんというお仕事がすごく大好きになったし、誰かと目を合わせてお芝居することが楽しいことだと思えました。逆に女優さんという仕事がとんでもなく辛いとも感じ、この仕事の魅力を改めて再確認しました。今までは目標を考えたことはありませんでしたが、この作品で一緒に演じてくださった方々と違う役で向き合ってお芝居できたらいいなと思います」

―― 最後に、いよいよ9/29(土)に最終回を迎える本作の今後の見どころについて聞いた。

「律とどうなるのかは気になりますよね。いつも台本はソファーで覚えるんですけど、その回の台本は気分転換にお風呂で読んでいて、“ふぎょぎょ”とびっくりして台本をお風呂に落としました(笑)。私は衝撃的でしたけど、みなさんはどう感じてくださるんですかね?ぜひ最終回まで楽しんでほしいです」


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(C)NHK

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連続テレビ小説『半分、青い。』


大阪万博の翌年、1971(昭和46)年。岐阜県東部の架空の町・東美濃市梟町の小さな食堂に、鈴愛という女の子が生まれた。毎日野山を駆け回る元気な子だったが、小学生のとき、病気で片耳を失聴してしまう。そんな彼女を励ましたのは、わが子を愛してやまない両親と、同じ日に同じ病院で生まれた幼なじみ律だった…。脚本家・北川悦吏子さんのオリジナル作品。故郷である岐阜県と東京を舞台に、ちょっとうかつだけれど失敗を恐れないヒロインが、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜ける物語。

NHK総合 月~土曜8:00~8:15
NHK BSプレミアム 月~土曜7:30~7:45
【再放送】
NHK総合 月~土曜12:45~13:00
NHK BSプレミアム 月~土曜23:30~23:45

▼公式サイト
https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/

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