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スタッフ・キャスト・そして地元の人々が気持ちをひとつにして創り上げた映画『やっさだるマン』で主演を務めた佐藤永典。「ごく普通の青年を嘘のないように演じた」と語る撮影の日々に込めた思いとは。

伝えたいのは“中身の良さ”です

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―― 市役所で“町おこし”に励む若者たちと、彼らを取り巻く素敵な大人たちの日々を描いた本作で物語の中心を担った佐藤永典・須藤茉麻・竹達彩奈は、2010年に公開された『ライトノベルの楽しい書き方』で共演した3人だ。彼らが7年ぶりに集まったことで、この映画はより“特別なモノ”となった。

「『ライトノベルの楽しい書き方』は『やっさだるマン』の監督でもある大森(研一)監督の長編第一作でした。あれは今観るともう…(笑)。当時、自分はまだ仕事という感覚もちゃんとはなかったし、とにかくなんにもわからないまま現場にいて…ひたすら必死にやっていたので、実は細かいことはあんまり覚えてないんです。いろいろ恥ずかしいなぁ。自分はそのあとも大森監督の作品に呼んでいただいていましたけど、でも「いつかまたみんなで」というのは僕らの中にずっとあって、それが今回、やっと叶った。なので、映画が完成したときもまずは「約束が果たせたな」っていう気持ちでした。7年経った3人は…お互いいい意味で変わってなかった。まあなんとなく多少は大人になったかなっていうのはありますけど(笑)。そして大森監督は本当に嬉しそうだった。また集まれて、良かったです」

―― 舞台は広島県三原市。佐藤が演じたのは主人公の如月肇。観光課に勤め、主な業務は人気イマイチのゆるキャラ・やっさだるマンを運用することだ。

「肇はホントにダメなヤツで、でもそこに自分自身共感できちゃう気持ちも大きくて…ちょっと腐ってる部分とか。役としては、一回なにかがあって自分が自信を持っていたことがへし折られちゃって、一歩踏み出そうとしても結局のらりくらり、くすぶってばかりで…っていう状況。そういう気持ちってやっぱりこの仕事(俳優)をやっている人だったらなにかしらで絶対味わっていると思うし、自分も実体験としてすごくわかるなって思ったんです。決して思うようにはいってないんだけど、でも応援してくださる人はいて…っていう、なんとも中途半端な感じ。監督は“ダサイ姿を見せたい。カッコイイのはほかでやってるでしょ”って言われていました(笑)。そこはね、ベテランの先輩方が周りを固めてくださっていましたし、もう思い切りやればいいなって。それに“好きにやってみな”って、みんなが俺にやらせてくれようとしている空気もすごく感じられましたし、それは肇としても自分としてもすごく良かった。しかも地方でみんなで寝泊まりしながらの撮影だっていうのも大きかったですね。2週間弱、交じわう人も出会う人も地元の方々で、みんな優しいし、たくさん協力もしてくださって。三原を実感しながらの撮影はまさに映画の中に流れているあの時間そのもの。ごく普通の青年を嘘がないように演じたいと思っていたし、たぶんそうできたんじゃないでしょうか。ちなみに肇の寝癖にも注目です! 大森監督の作品、全部なにかしらの寝癖なんですよ、俺(笑)。全部ダサイので、そこも気にしてみてください」

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―― 「三原映画をつくる会」と大森監督が何年もの時間をかけて実現させた『やっさだるマン』プロジェクト。劇中に出てくる“三原城築城450年”は実際のことだし、重要なキーマンとなるイカツク可愛いやっさだるマンも実在する地元の愛されキャラ。現実と地続きにある物語の誠実さが清々しい。

「オリジナルのお話なんですけど、真っすぐであったかくて、誰でもスッと物語世界に入って行けるとてもオーソドックスなタイプの映画だと思います。登場人物もみな個性的だけれど本当にいそうな人たちで、観ている方が“こういう町にこういう人たちが本当に住んでいるんじゃないかな”って思えるリアルがある。三原の町ってこういうところなんだろうなって想像できるような。言葉も地元の人だけが観るのならもっと強めの方言でやったほうがいいのかもしれないんですけど、誰が観ても“地方”を感じるくらいのちょうどいい塩梅で喋っています。全体的に親しみのある感じを意識しました」

―― 夢を諦めルーティンな日々を送る中、自分の中の“小さな改革”を経て再び生き生きと人生を歩み直す肇。彼のひらめきから生まれたやっさだるマンの歌と踊りで町の人々が盛り上がるシーンは壮観だ。

「初めはまさかあんなに歌うと思ってなかったんですよ(笑)。しかも聴いていただいたらわかると思いますけど、まあまあ難しい歌で。でもみなさん覚えて、歌って、踊ってくださって…撮影中、俺も死ぬほどみなさんと練習しましたし、思い返せばもう、あの曲を練習するかお芝居するかの日々でしたね。面白かったのは、三原に行っても俺のことなんて知っている人ほとんどいなくて、みんなだるマン目当て。ファンの方も何人か来てくださったんですけど、基本的には俺が一緒に踊ってても「誰?」みたいな反応(笑)。衣裳も観光課のハッピだし、たぶん本当に動きを教えてくれる観光課のお兄さんだと思われてたかも。一応主演なんだけどなぁ…みんなだるマンのほうに行くなぁ…っていうね、そのあいまいな感じもまた肇っぽかったんですけど(笑)。逆にそれがいいかな、注目されないくらいがちょうどいいなって感じで撮影をしていました。おかげさまでその後の三原ではあの歌とダンスがけっこう浸透しているので、映画のように実際にもブームになったら嬉しいな。チラシのコピーに“これは実話!になるのか!?”ってあるんですけど、まさにそれを狙ってます」

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―― ダンス指導のみならず、現場では大森監督との積極的なディスカッションを重ね、アイデアを出しながらの撮影が続いた。

「“なんか撮りたいシーンある?”“じゃあ外で曲創っているところとかあったらいいかもしれないですね”って実際にそれを撮ったり。目黒(祐樹)さんとのシーンでも大森監督が描いていたイメージがあったらしくて、結果的にはそこの俺の表情が“いい”って言ってくださったんですけど、“もしできなかったら…っていうか、できないわけがないよね。わかるでしょ、言わなくても。こんだけ一緒にやってるんだから”みたいなやりとりもありました。そういうことをどんどん話せる現場って限られていたりもするし、好きでいてくれてても、ダメならもう使ってもらえないのがこの世界。だからこそ信頼してもらえて中身から一緒に創ってるって実感はとても嬉しかったです。それをマンガチックな役とかではなく、ごく普通な芝居で出来ていることも“歳を重ねてきたからだな”って、ひとつ、自信になりました。個人的にはリアルな感じが出来たのが一番良かったかなぁ。イカれたやつとかクズとかちょっとおかしい役が続いてた中(笑)、ある意味正統派な役柄を演じるチャンスを頂けて良かったです」

―― 公開に先がけた三原での上映会も盛況だった。

「会場も広くて、みなさん総動員で観に来てくださったんです。映画としてとてもあったかい作品が出来上がったと思うので、三原の人はもちろん、三原を知らない全国のみなさんにも観ていただいてあったかい気持ちになって欲しいです。ひとりでも多くの方にこの映画のことを知って欲しい、いろんなところ、いろんな人に届いたらいいな。とにかく中身の良さを伝えたい──そんな気持ちにさせてくれる映画です」


Writing:横澤由香

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(C)2018「やっさだるマン」製作委員会

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『やっさだるマン』

4月21日(土)公開


広島県三原市役所やっさだるマン課。
如月肇(佐藤永典)と赤畑里美(須藤茉麻)は、同市の公式マスコットキャラクター”やっさだるマン”の管理運営を担当。今年も「ゆるキャラグランプリ」本選の参加を終え、全国236位という結果を引っさげて帰ってきた。順位低迷は例年のことと、さして気にもとめない肇を叱咤する課長(清水美沙)、先輩の向井(宮川一朗太)も呆れ顔。市の行事のたびにやっさだるマンとして出動し、夜はいきつけのバーで飲んだくれる日々の肇。バーのマスター(目黒祐樹)や家族から漏れる溜息。そんなある日、やっさだるマンの大ファンである礒合優那(竹達彩奈)が課に配属されてきた。いきなり彼女に一目惚れ!?の肇は俄然やる気満々となり、前向きな優那に課の雰囲気も一変。ついには、やっさだるマンの一大プロジェクトを立ちあげる!
しかし、その実現へ向けて歩もうとした矢先、肇の前には試練の壁が立ちはだかる。やがて自分の住むこの街、仲間、家族、当たり前だったものが、肇に勇気とチカラを注ぎ込む。「大事なものは一番近くにあった」そう気がついた肇は、ついに立ち上がる!

▼公式サイト
http://darumans.com/


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