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国民的な人気を誇ったドラマ「ドラゴン桜」第2シリーズで小橋辰徳役を好演。演技力を高く評価され、今注目を集める西山潤。その西山の主演舞台「ヒミズ」が上演される。本作で舞台初出演にして主演を飾る西山に役作りや舞台への意気込みを聞いた。

この舞台を乗り越えた先の景色が今から楽しみです

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―― 2001年から2003年にかけて「ヤングマガジン」(講談社)にて連載され、2012年には映画化された、古谷実の放つ問題作『ヒミズ』を、劇団時間制作が舞台化。西山は、“普通の人生”を目指す男子中学生の主人公・住田祐一を演じる。本作への出演が決まったときの印象は?

「初めての舞台ということで、お話をいただいたとき不安を感じました。でも、主演というところではプレッシャーはなく、みなさんがいての僕ですし、その中での表現はありますけど、主演ということは特別に考えなくていいのかなと思っています。住田くんの話ではありますが、生の芝居を見て、もしかしたら茶沢さんに惹かれるかもしれないし、赤田かもしれないし、あまり主人公という感覚はないです。ただセリフが多いと役という認識です(笑)」

―― 脚本、演出を手掛けるのは、劇団時間制作主宰の気鋭、谷碧仁だ。

「谷さんの脚本を読んで好きだったのが、コロナ禍の状況を盛り込みつつ、それ一色にはなっていないところです。コロナというワードを入れることで、現代が舞台だということがすごく伝わってきながら、そこだけを訴えるわけではなく、今どういう人間が生きているのかということが描かれていて素敵だなと思いました」

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―― セリフ量は膨大だ。

「内容がとてもボリューミーで会話のシーンが多く、1人でもしゃべっているシーンが多いので、結構大変です。住田君のセリフを家の中で覚えていると暗くなるんですよね(笑)。クズとか悪い奴はどこだとか、前向きなセリフがないので、練習しながら、近所から苦情来ないかな、大丈夫かなって心配になります(笑)。でも、そのセリフに住田くんらしさが詰まっているので一言一言大事にしていきたいです。僕はこれまで映像がメインで今回舞台が初めてなんですけど、映像は本番が10だとしたら、大体7割位を自分の中に入れておいて、撮影前日や現場で固めることができます。でも、舞台の場合は全てその場で出し切らないといけないので、塩梅が難しいと感じています。最初から全てを入れるのか、稽古もどう進んでいくのか分からなくて、不安なまま台本を読んでいたらセリフは覚えることができました。でも、セリフ量が本当に膨大で噛むことがあるので不安になります(笑)。これを乗り越えた先の景色が今から楽しみですね。「ドラゴン桜」でも自信をつけたところがあって、1話で阿部寛さんや長澤まさみさんを前にしながら、日曜劇場の現場で、長台詞を言えて、それが評価されて、監督にも良かったと言っていただきました。それが大きな自信になりましたし、こんなに早く上書きされる場をいただけることがすごくありがたいです。「ドラゴン桜」で得た良いところをつまんで、この舞台ではさらにもう1枚厚くしていきたいです。舞台は隙がないので、人間住田くんをいかに人間らしく演じるかが勝負だと思うので、頑張りたいです」

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―― ある事件を機に心に深い闇を抱え、“普通”とはほど遠い生活を過ごすことになる住田。一筋縄でいかない役だが、役作りで大切にしていることは?

「今回2012年に公開された映画はあまり意識をしていなくて、原作を意識する中、普通ではない住田くんだと思っていたんですけど、実は人間らしさがあって、知れば知るほど、脚本を読めば読むほど、稽古で演じれば演じるほど、普通の人間だということが伝わってきます。生まれた環境がマイナスで普通ではないように見えるだけで、意外と人間は皆同じようなところ持っていると考えたとき、住田くんも普通の人間なんだなって。頭が良くてひねくれていて、頭でっかちで理論で通したがるところがあるけど、普通の人間なんだと思ってから住田くんをもっともっと人間らしくさせたくなりました。いかに人間らしく演じられるか、そこを突き詰めています。稽古では、ぶつかるところはぶつかっていって、攻めるところは攻めている感じですけど、わからないところは身をゆだねています。僕は初めての舞台ですが、共演の皆さんは経験が豊富でお芝居も素晴らしい方たちなので、身を委ねて、力をお借りしたいと思っています。演出家の谷さんもとても明るくて楽しい方ですし、お芝居が本当に大好きで愛のある方なんです。どんどんこの人に立ち向かっていこうと思えるので、毎日が楽しいです。深いという一言では済ませたくないんですけど、本当に深くて面白い役だと思います。1人の人間として、もっともっと知りたい存在なので、ずっと住田くんのことを考えている自分がいます。すごく素敵な人間なんですよね。それは茶沢さんも一緒で、すごく素敵な女性だと思います」

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―― 住田に愛を伝え続けるヒロインの茶沢。2人の関係については、どう感じているのだろうか。

「住田くんに学校でしつこく関わるのは茶沢さんだけなんですよね(笑)。茶沢さんはすぐ愛を伝えるんですけど、大人でも彼女みたいな人はいないじゃないですか。中学生だからそういうことができているかもしれないんですけど、すごく素敵な子だと思います。愛をまっすぐ伝える茶沢さん、それを受け止めきれきれない住田くん。その関係は、それだけ聞いたら普通の中学生だと思うんですけど、いろいろなことが起こるから紆余曲折します。その2人の関係にいろいろ付け足していくというわけではなく、普通にやって、茶沢さんの愛を1度は受け取りたいなと思っています。その中で生まれてくるものはあると思います」

―― 住田や友人の赤田など中学生たちの会話劇が見どころとなる。

「住田くんや赤田たち中学生5人がそれぞれ価値観があって、みんなバラバラなんですよね。大人は社会性があるので人に合わせようとするけど、中学生はそうではなくて角度がバラバラで、そこが面白いなって思います。でも、演じるのは大人の僕たちなので感覚的にどこか合わせようとしてしまう部分があるんですけど、演出家の谷さんがそこは合わせようとしてるね、いらないよって言って下さるんです。中学生は場が綺麗ではないんだよって。中学生はみんな自分が言いたいことを言っていて、会話が噛み合わないものなんですよね。その中学生らしい部分を突き詰めていくと、「ヒミズ」という舞台が生まれていくんだと思います。そして、5人がそれぞれの価値観を持っているから、主人公の住田くんが立つと思うので、本当に素敵なお話だと思います。古谷実さんの原作はもちろんですけど、谷さんの脚本も素敵だなと思います」

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―― まだ本番は迎えていないが、映像と舞台の違いは感じているのだろうか。

「本番を迎える前の今の時点で言えるのは、作り方として映像の時も意識していたことが舞台ではより大事になりそうだと感じています。例えばつま先までが芝居だったりとか、当然映像でもそこは同じなんですけど、映像はシーンの中で映っていなかったら見えないんですよね。でも、舞台では全身が見られるし、気を抜いたらお客さんは一気に冷めてしまうと思うんです。映像は撮影した後に編集が入りますが、舞台はその場の一瞬一瞬の勝負のような気がします。また「ドラゴン桜」と「ヒミズ」では、お芝居は変わると思っています。「ドラゴン桜」はどんどん盛り上げて足していく足し算のお芝居だったんですけど、それに対して「ヒミズ」は例えば先ほどの話でも出た、大人と中学生の違いのように、余分な要素を引いていく引き算のお芝居なんですよね。そこが今回の違いなのかなって感じています」

―― 現場のチームワークもいいと太鼓判を押す西山。

「僕は暗いシーンが多いんですけど、基本楽しくやっています。僕が暗いと周りの皆さんも気をつかってしまうと思うので、バカになれる時はバカでいようと思っています。皆さんと一緒に繊細に突き詰めていけたらいいかなと思います」

―― 2021年は「ドラゴン桜」、「ヒミズ」と、西山にとって特別な1年になりそうだ。

「本当にいろいろとやらせていただいて、今年が特別な1年になるのは間違いないです。そこにおごらず、チャンスをいただいた分、何倍にもなるようにしていきたいです」


Writing:杉嶋未来

インフォメーション

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STAGE

『ヒミズ』

日程:9月18日 (土) ~9月26日 (日)
劇場:Theater Mixa


『行け!稲中卓球部!』などギャグ漫画の世界観から一変、ギャグ要素無しのリアルな人間描写に挑んだ古谷実渾身の青春残酷物語。講談社と劇団時間制作がタッグを組み、池袋にあるLIVEエンターテインメントビル「Mixalive TOKYO(ミクサライブ東京)」の「Theater Mixa」にて上演される。

▼公式サイト
http://zikanseisaku.com



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