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2018年、フジテレビの動画配信サービス「FOD」にて放送され、大きな反響を呼んだ「ポルノグラファー」が映画化される。丸木戸マキの人気ボーイズラブコミックを実写ドラマ化した本作は、制作当初は、配信作ということもあり、パッケージ化の予定もなかったが、ファンからの熱い後押しにより、ブルーレイ&DVD化。さらに、2019年には過去編となる「ポルノグラファー~インディゴの気分~」が放送され、今回の映画化となった。このたび主人公、木島役の竹財輝之助、木島と恋に落ちる久住春彦役の猪塚健太による対談が実現。前作までの反響をはじめ、同じ役を3年に渡り演じた心境やお互いの印象、作品への熱い想いを語ってもらった。

「木島理生という人間が、春彦など、人との出会いによって、どう変わっていったのかを見届けてほしいです」(竹財輝之助)
「今後自分でも語っていきたいし、皆さんにも語っていっていただきたい大切な作品になりました」(猪塚健太)

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―― SNSを中心に大きな反響を呼び、根強いファンが多い本作。2018年の配信から始まった本作が映画化へ広がりを見せたが、映画化が決まったとき、2人はどんな思いを抱いだのだろうか。

猪塚健太「とにかく嬉しかったです。ここまでになるとは正直思っていなかったですし、役者としてもこんなに光栄のことはないですから。やっぱり自分が演じた役や作品がたくさんの人の声で繋がっていって、映画で完結できるなんて、なかなか役者人生の中でも体験できるわけではないですからね。嬉しいの一言に尽きます」

竹財輝之助「奇跡だと思いました。ドラマから映画化の際、キャストが変わることがあるんですけど、この作品ではそれはなく、キャストもスタッフも、ドラマと一緒で考えてくださったので、本当に奇跡のような作品だと思いました。約3年、この作品に関わらせてもらいましたが、役者が一つの作品にこんなに長い期間関わって、役を深めることができるのは、滅多にないことなんですよね」

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猪塚「本当ですよね」

竹財「大河ドラマや朝ドラ、戦隊物とかも1年半ほどとかなり長い期間関わるけど、この作品では3年も同じ役を深められる経験ができて、こんなに幸せなことはないな、と」

猪塚「しかも、この流れが初めから決まっていたわけではないんですもんね」

竹財「どんどん広がっていってね」

猪塚「最初はこのドラマ1本で終わりということで、僕ら役者もそのつもりで1本1本気持ちをかけてやっていたところ、映画へ繋がって」

竹財「DVD化も本来はあり得ないもんね。配信の作品をパッケージ化するなんて本来はありえないことだけど、ファンの皆さんの声で実現して映画化までいって、こんなことがあるんだって思いました」

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―― 同じ役を演じ続けるプレッシャーはあったのだろうか。

竹財「僕は2作目の時プレッシャーを感じ、逃げ出したかったです。でも今回はなかったですね。今回で最後という感覚もあったんですけど、すっと入れました。どの現場でも初日は緊張するんですけど、猪塚くんや監督の顔を見たら、2年半前にすぐに戻れた感じがありました。なので、プレッシャーは多少はありつつ、楽しめた感じです」

猪塚「前作を見て気に入ってくださって、ファンの方が増えれば増えるほど、前作を超えないといけない、満足してもらいたいという気持ちはあるので、心のどこかでプレッシャーは感じているんですけど、僕も監督や竹財さんとやってきた信頼感が厚く、プレッシャーを跳ねのけるほどの安心感はあったかなと思います」

―― 竹財が演じるのは、官能小説家・木島理生。猪塚演じる大学生・久住春彦と恋に落ちるが、互いを思いながらもすれ違い、2人の未来について葛藤する姿を描く。今回、それぞれの役を演じる上で、キャラクターの新しい面や成長を見せるためにどんなことを意識したのだろうか。

竹財「今までの『ポルノグラファー』でだいぶ人間らしくしてもらったので、そんなに役作りはしなかったです。もちろん今までを踏まえてですけど。理生はこじらせてはいるけど、結構素直な人間らしい男になったんじゃないかなと思います。普通から考えたらまだまだ大変ですけど、あれでも素直になった方なんです(笑)」

猪塚「僕が演じる春彦は、ドラマのときと大きく変わって、大学生から社会人になったので、その変化が自分の中で大きかったです。大学生の恋愛と社会人としての恋愛は、やっぱりちょっと違うなって思いました。自分が社会人になったとき、大学生のときに出会った理生さんに対して、愛していく責任感を持たないといけないという心の変化がありました。具体的にどういうふうに変えたというものではないんですけど、その違いと、心の中にある責任感を強く持って、『それでもあなたのことを愛しているんです』という気持ちをぶつけたいと思いました」

竹財「うん、伝わってきた」

猪塚「良かった(笑)。周りのことなんて関係ないという思い。そこは今までの違いとして、役の中でありました」

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―― この作品に出演して、恋愛観の変化は?

猪塚「僕は恋愛観というか、ちゃんと人のことを見るようになりました。この日しか会わないかなっていう人に対しても、ちょっとでも知ろうとする、探ろうとする部分が、以前とは変わった気がします。この作品は、人間を丸ごと愛するという話だったので、竹財さんのことを含めて、いろいろと見て探ったりうかがったりしていたんですけど、そのときがすごく楽しかったんです。いろんな感情が芽生えて、そこは自分の中で本質的な部分として変わったかなっていうのはあります。人のことを、何か少しでも知ろうとする気持ちが湧いて、人に興味が出てきました」

竹財「僕は恋愛観が変わったというのはないです。でも、小学生の頃からLGBTの友達がそばにいて、それが当たり前のことだったんですけど、その子の気持ちはわかってなかったなと改めて思いました。僕自身は異性愛なので、当時知ろうともしていなかったなって反省も含めて感じました。この作品では、その友達の思いを疑似体験させてもらったように思います。ただ、好きになったのは男性だったという感覚というか、惹かれるのに性別は関係ないということを、今回の作品の中で学ばせてもらって、感じさせてもらいました。それが一番大きいかな。なんでしょうね、人を好きになるって。いまだにそこはわからないんですけど、相手が女性だからとか男性だからというのは、関係ないのかなっていうのは思います。この作品で言うすごく大きな愛って、こういう感覚なんだろうなっていうのを思うようになりました。見るだけで愛しい。近くにいると面倒くさいけど、ちょっとでも離れると寂しくなる。そういう感覚をこの作品を通してたくさん感じさせてもらいました」

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―― 3作を通して共演してきた2人。お違いどんな存在なのだろうか?

猪塚「僕にとっては頼れる兄貴ですね。年齢が5、6歳上で、役者としても先輩ですし、趣味も多くて僕の知らないたくさんのことを知っているので、見て学ぶことがたくさんあります。性格もすごく男らしい方で、僕は女姉妹に挟まれて育ったので、だからこそ兄ちゃんってすごく憧れるんです。常に頼らせてもらっていました。距離もすぐ縮まった感じありますよね」

竹財「そうだよね。1作目のとき撮影の2日目には、当たり前のようにいる存在になっていましたね。猪塚くん自身の持っている親しみやすさなのかな。一緒に芝居をしていてもすごく楽なんですよね。僕が出した熱を受けてくれるし、返してくれるという信頼感がある役者です」

猪塚「大変光栄です」

竹財「何でしょうね、打てば響くというか、すごく信頼できる役者だし、一緒にお芝居をしていて楽しいです。なかなかそういうお芝居していて楽しいと思えることもないので」

猪塚「そういうふうに言ってもらえて本当に嬉しいです。僕としては、木島理生というキャラクターも相まって、一緒にお芝居をしていても、何が飛び出してくるかわからない感じがあって、それが面白くて楽しいんですよね。竹財さんのことを見ながらよく観察して、そして役としても僕自身としても魅了されていく。キャラクターと竹財さんのお芝居が合わせて、あの人物になっているので、そこは楽だったし、すごく楽しかったです。本当に理生は、何を言い出すかわからなくて、ドキドキもするけど、そこがたまらなく魅力的なんです」

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―― 竹財から見て理生の気持ちは「わからないでもない」という。

竹財「自分を守っている心の弱い人だなという印象があります。自分を守るために攻撃的になってしまったり、面倒くさくなってしまったり。その面倒くさいところを引き受けてくれる人が現れたらこうなるよな、っていう。そういう部分はわかります。でも、僕から見てもちょっとこじらせすぎかな(笑)。演じていても、面倒くさいなって思います。一言言えば終わるのにって(笑)。僕自身は、春彦の方に近いかもしれないです。ああいう優しい押しの強さではないけれど。僕は思いついたことをすべて言ってしまうので(笑)。いいことも悪いことも、言ってはいけないことも(笑)」

猪塚「竹財さんはそこが男らしいんですよ」

竹財「猪塚くんはいつもフォローしてくれるよね。僕はどちらかというと、理生のように包み隠してという感じではないかも。もうちょっとワンクッション考えてから発言した方がいいんじゃないかって、自分に対して思います(笑)」

―― この作品は、自分たちにとってどんな立ち位置、存在になるのだろうか。

竹財「僕にとってこの作品は大事な作品になりました。いや、なっちゃいましたね。そういう感覚です。何年も同じ役をやらせてもらって、役者冥利に尽きるし、自分で勝手に思い続けることはできるんですけど、作品として表に出して見てもらえて、こんなに幸せなことはないです。たかだかまだ20年ぐらいしか役者やってないですけど、その中でもすごく大事な出会いがあったし、役を深めるという意味でも、役者としてすごく貴重な経験をさせてもらった作品です」

猪塚「大切な存在なのは間違いないです。ここまで作品が大きくなって、役柄や作風的にも、大切に慎重に育てたという感覚があるので、それをこんなに長い期間、好評もいただいて、どんどん先を生きられる、演じられることができて、その経験は願ってもできないことなので、それを今できたというのは、何かあるたびに思い出すんじゃないかなって思います。今後も自分でも語っていきたいし、皆さんにも語っていっていただきたいなと思っています」

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―― ファンに向けて、役を通しての見どころを。

竹財「あえて口に出してしまっているんですけど、この作品でこのシリーズは完結ということで、僕はこれ以上はやるつもりはないんですよね。そういう気持ちで全てを映画に詰め込んだので、1作目から追ってきていただいている方には、木島理生という人が、春彦と出会って、過去に城戸という男もいますけど、人によって、どう変わっていったのかを見届けてほしいです。彼らの生活はこれからも続きますけど、今まで経てきたことをこの映画で完結していただきたいと思います。僕は今のところ思い残すことはないです」

猪塚「ドラマを見てくださっている方々にとっては、それが約2年ほど前で、リアルタイムでの時間を経て今回の映画化となっています。その間の春彦の目線で見ると、長い期間、理生さんに会えないという、積もった思いがあるので、思いの強さが半端ないんですよね。積もっていて溜まっていて、それをこの映画で完結ということもあって、春彦として、全部吐き出して、爆発させてもらいました。僕を応援してくださっている方々にとっても、そういう姿はこれまでなかなか見たことがないと思うので、新たな一面だと思いますし、作品としても新たな感覚を味わえるんじゃないかなと思いますので、安心して見ていただけたらと思います」


Writing:杉嶋未来

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(C)2021松竹株式会社 (C)丸木戸マキ/祥伝社

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『劇場版ポルノグラファー~プレイバック~』

2月26日(金)3週間限定上映


丸木戸マキのBLコミックを実写化して反響を呼んだ連続ドラマ「ポルノグラファー」の劇場版。原作コミックのシリーズ3作目「續・ポルノグラファー プレイバック」を基に、『旅猫リポート』の三木康一郎監督がドラマ版に続いてメガホンをとり、木島役の竹財輝之助、久住役の猪塚健太らメインキャストも再結集した。官能小説の口述代筆という奇妙な出会いを経て恋人となった作家の木島と大学生の久住。木島が帰郷してからも文通で遠距離恋愛を続けていたが、就職したばかりの久住とすれ違い、気まずい空気に陥ってしまう。そんな折、再び腕を負傷した木島はかつてを思い出すように、地元で知り合った青年・静雄にペンを握らせる。ところが、そこへ久住がやって来てしまい……。

▼公式サイト
https://pornographer-movie.jp/

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