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2018年だけでも本作「母さんがどんなに僕を嫌いでも」を含めた5本の映画が公開される太賀。現在放送中のTVドラマ「今日から俺は!!」でも圧倒的な存在感を放つ太賀が本作で挑むのは、壮絶な過去と向き合い母の愛を必死に掴み取ろうとした息子。難しい役どころを演じきった太賀に、役作りや撮影中のエピソードを語ってもらった。

自分の母のことを考えずにはいられなかった

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―― 母親から拒絶され、友だちからも愛されることなく育った青年が、懸命に母の愛を掴み取ろうとした息子の物語は、原作者・歌川たいじさんの実話である。

「歌川さんの人生を演じるということは、簡単なことじゃないと思いました。脚本を読んだときに、活字ということもあって、悲しい出来事やつらい描写が前面に出ているという印象を受けました。正直、演じきれるかなという思いがありました。自分自身は歌川さんのような壮絶な人生を歩んできたわけじゃない。どうやったらタイジを表現できるかなと思っている中で、原作のコミックエッセイを読んでいくと、歌川さんの持つタッチなのか、活字だけが持つ印象とは違うあたたかさ、やさしさを感じました。そのとき、物語の本質はここにあるんじゃないか、演じる糸口があるかもしれないと思いました」

―― 撮影現場によく来ていた歌川さんとは、他愛もない話をすることが多かったという。

「作品の内容について、あのときどういう気持ちだったのかといった話はあまりしませんでした。どちらかというと避けていた気がします。本人の話を聞いて、歌川さんをわかったようなつもりにはなりたくない。歌川さんがどんな風に感じ、どんな気持ちだったのかを自分なりに想像して考えを巡らせることで、やっと体現できると思っていました。歌川さんも演技に関して干渉することはなく、僕に託し任せてくれていた感じがします。歌川さんの佇まいや、他愛もない会話の端々にヒントがあって、キャラクターを知る中で意図的に芝居に組み込み、表現につなげていきました」

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―― タイジを深く傷つける母・光子を演じるのは吉田羊さん。撮影現場での様子を聞くと、こんな答えが返ってきた。

「羊さんとは以前にも共演したことがあるのですが、今回は悲しいシーンや辛いシーンも多く、役柄での関係性もあるので、必要以上の会話はお互い避けていました。役者として同じモチベーションで撮影にのぞめていた気がします。親子関係がいびつではあるけれど、羊さんが体当たりで演じてくださったので、自分でもたくさん感情が引き出された部分はあります。最近になって、インタビューでご一緒する中で、実は羊さんも撮影中は意識的に距離をとっていたことがわかって。自然とお互いにそういう気持ちだったことを知り、演じる上ではものすごく良い緊張感があったことを思い出しました」

―― タイジの人生の中で友人・キミツ(森崎ウィン)や婆ちゃん(木野花)はものすごく大きな存在だという。

「どこにも居場所のなかったタイジの拠りどころです。この物語はお母さんとの関係を修復するという話だけど、キミツや婆ちゃんがいて、タイジに居場所ができたからこそ、母親と向き合うことができたのだと思います。ひとつひとつの巡り合わせが、タイジを支えて成長させていったと感じています」

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―― 作品を通して、母親との関係に変化はあったのだろうか。

「自分の母親のことを考えずにはいられなかった作品です。自分と母との関係は、特に干渉することもなく割と気楽な関係性なのですが、最近、それは信頼関係の上に成り立っていると思うようになりました。これまで当たり前のように保っていた距離感は、実は当たり前のことじゃないんだなと。年齢も重ねれば、環境も変わってくる。今まであえて向き合うことはなかったけれど、お母さん孝行してみたいなと思うことが増えました。そんな気持ちになったのが、年齢なのか作品なのかはハッキリとはわかりませんが…」

―― 悲しくてつらい涙のシーンが多い中、タイジの笑顔が印象に残る。タイジ、そして太賀自身の笑顔の源についても聞いてみた。

「僕自身の笑顔の源は、無理をしないことです。悲しくても笑ったりするタイジの笑顔は、作品の中でキーになるので意識して演じた部分はあります。 “自分の人生でこんなに嬉しかったことはない”というタイジのセリフがあるのですが、友人に愛情を注がれ、その喜びがタイジなりに更新される瞬間は大事にしたいという気持ちでした」

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―― 印象に残っているシーンについて聞いた。

「ラストの河原で母親とまぜご飯を食べるシーンです。物語はそれまで、母親との関係がうまくいかず、激しく争うシーンの連続で。最後の最後で、溶け合うように分かち合えた瞬間がすごく嬉しくて、不思議な感覚でした」

―― 作品の持つメッセージ、描いているものについて。

「いろいろな家族の形、親子の形があると思います。観る人にとってどのような影響を及ぼすのか想像はできないけれど、僕自身は、愛するそして愛される権利を持っていない人は1人もいないということを感じました。人と人とが寄り添う重要性、そういうものを描いている気がしています」


Writing:タナカシノブ

インフォメーション

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(C)2018「母さんがどんなに僕を嫌いでも」製作委員会

MOVIE

『母さんがどんなに僕を嫌いでも』

11月16日(金)公開


胸が張り裂けるような壮絶な過去と向き合い、母の愛を掴み取ろうとした息子の実話、原作者・歌川たいじの実体験を元に書き綴ったコミックエッセイを映画化。幼い頃から美しい母・光子(吉田羊)のことが大好きだったタイジ(太賀)。しかし、家の中の光子はいつも情緒不安定で、タイジの行動にイラつき、容赦なく手を上げる母親だった。光子からの酷い暴力をきっかけに17歳で家を出て、1人で生きていく決意をしたタイジ。努力を重ね立派な社会人となったタイジだが、幼い頃の体験のせいで自分の殻に閉じこもった大人になっていた。かけがえのない友人に出会ったことで、心が動いたタイジは再び母と向き合う決意をするのだが…。

▼公式サイト
hahaboku-movie.jp

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