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石川雷蔵

【石川雷蔵インタビュー】連続ドラマ『ちはやふるーめぐりー』に篠原陽介役として出演中!

競技かるたに青春をかける高校生たちの姿を熱く描いた、累計発行部数2900万部越えの大ヒット漫画『ちはやふる』。2016年、2018年に3部作として実写映画化され、人気俳優を多数輩出し、青春映画の金字塔と評された『ちはやふる』の10年後の世界を描くオリジナルストーリー『ちはやふるーめぐりー』が現在放送中!本作で瑞沢高校の競技かるた部員の一人・篠原陽介を演じる石川雷蔵に撮影中のエピソードや競技かるたの魅力について聞いた。

 

■『ちはやふるーめぐりー』への出演が決まったときはいかがでしたか?

元々何のオーディションか分からずに受けたので『ちはやふる』だったと知ったときは驚きもありつつ、見たことがある世界に自分がいることが本当に想像できなかったです。最初に『ちはやふる』に出られるんだという嬉しさがありましたが、同時にとまどいと不安も大きくてなかなか実感が湧きませんでした。

 

■撮影に入る数か月前から“競技かるた”の練習されたとのことですが、一番大変だったのはどの部分ですか?

座ってかるたを取る体制が難しかったです。役のキャラクターと照らし合わせた姿勢だと腕のリーチと座る位置とのバランスがむずかしくてすごく取りづらくて、狙った場所の札を払うのが大変でした。撮影中に共演者の方と話をしている中で「雷蔵の座る位置と一番手前の札が近すぎるんじゃない?」ってアドバイスをいただいて座る位置を少し後ろにしてみたらすごく取りやすくなって、正解を見つけられてからは一番取りやすい良い形になれたと思います。

 

 

■“競技かるた”のイメージは撮影前と撮影後では変わりましたか?

変わりましたね。実際にやるまでは「そんなに汗かくのかな?」とか「呼吸が荒くなるのかな?」と思っていましたけど、練習していくと瞬発力が必要で疲れるし息切れるし体力的にも大変で、同時に頭もフルで使いますし、スポーツ競技なんだと初めて知りました。僕のイメージしていたものと違いました。

 

■実際にやってみて感じる“競技かるた”の魅力はどこだと思われますか?

相手より先に札を払ったときの快感ですかね。分かっていても手が出ないことがあるんですけど、自分の頭の中で思っている行動と決まり字を理解して最短で手が出るという行動が一致した瞬間は「気持ち良い!」って感じます。こういう瞬間が気持ち良いから“競技かるた”を続けているのかもしれないですね。

 

■ドラマの撮影の同時に“競技かるた”も上達しなければならないという課題もあって撮影は大変だったと思いますが、いかがでしたか?

もちろんどちらも成長しなくてはいけない大変さはありました。瑞沢高校は競技かるた部の中でも強豪校と呼ばれる位置なので上手く見えなくてはいけないと思っていて「どうしよう、大丈夫かな」といろいろと考えながらやっていました。さらに強豪校の中でも自分の立ち位置によって札の取り方も違って、決まり字を聞いた瞬間動くべきなのか、数秒待ってからいくべきなのかを考えながら演じるのは大変でした。撮影前も撮影中も終わったあとも常に「大丈夫だったかな」と悩んでいました。僕が演じる篠原くんは繊細で所作は綺麗だけど取り方はダイナミックという役だったので、札の取り方や立ち方、座り方を監督と相談しつつ、かるたの先生には「ここまでやるのは不自然ですか?」と聞いたりしていました。所作のことを一番相談していました。

 

 

■所作以外で役作りで大変だったことはありますか?

僕は普段は猫背だし性格も篠原くんとは真反対なのですが、演じるからには背筋も伸ばしたいですし、かるたに対しての丁寧さも見せたかったので「かるたは僕の大切なものに例えると何になるんだろう」と考えながら日々演じさせていただきました。

 

■映画『ちはやふる』の出演者の上白石萌音さんや広瀬すずさん、他にも多くの先輩が『ちはやふるーめぐりー』に出演されていますが、話はされましたか?

一緒の撮影期間が短かったので濃い話ができたわけではないのですが、大変なシーンは「そういうのあるよね。10年前と変わらないんだ」と共感してもらえて嬉しかったです。事務所の先輩でもある佐野(勇斗)さんは同じシーンで芝居することもあったので少し話をさせていただきましたが、「頑張れ!自分もあの時は大変だったけど一生懸命打ち込んできたからこそ、今の自分があると思うから」とアドバイスしていただきました。時間があればもう少したくさん話をしてみたかったです。

 

■久しぶりの高校生役はいかがでしたか?

僕は年齢より上に見られることが多いので、このメンバーのキャピキャピ感についていけるのかなと思っていましたし(笑)、制服を着た姿を見てずっと「まだ制服着ても大丈夫かな」と心配でした。共演者のみんなとはすごく仲良くなって、しゃべっていないときがないくらいずっとくだらない話ばかりしていました。誰か寝ていたら頭の上に何か乗せてみたり、アニメの話をしてみたり、学校の仲良しの友達と過ごす休み時間のような空間でした。本当に楽しかったです。

 

 

■普段は年上の方の多い撮影現場だと思いますが、同世代の方が多い現場はいかがでしたか?

本当に毎日楽しくて仲良い友達がたくさんいて順風満帆な学校生活を送っている感覚で現場に行っていました。でも芝居になると「さっきまであんなに楽しく話していたのに、急にこんな怖い顔できるんだ」と思うくらいきちんと切り替えられる人が多くて、僕も影響を受けて切り替えやすかったです。弾けるときは弾けて、締めるときは締めるというメリハリのついた現場でした。

 

■長い間稽古や撮影をして『ちはやふる』という現場を体験して、新しい自分を発見したり、自身の成長を感じた部分はありましたか?

芝居に対して真剣に向き合うことの他に今回はかるたを上達するという課題もあって、2つを両立するという現場を僕は今までやったことがなかったので撮影を最後までちゃんと出来たことが勉強にもなったし、自分の力にもなったと思います。今回同世代や年下の方と一緒にお芝居する中で、他の現場では大人しくなって自分の中のパワーや元気、特有の明るさを意識せずにセーブしていた部分があることに気がついて、きちんと切り替えることができるのであれば「思いっきりやっていいんだ」と、芝居を始めたときの原点の気持ちを思い出すことができました。今後はいろんな方ともっと話をしたり、コミュニケーションを取っていけたらと思います。

 

 

■撮影現場は学校生活のようだったとおっしゃっていましたが、クランクアップは卒業式のような気持ちだったのでは?

そうですね、クランクアップはまさに卒業式のような感覚でした。撮影が終わって毎日毎日みんなと会っていた時間はなくなるのは寂しいですけど「撮影終わった後もまたどっかで会うでしょ?」「また遊びに行こうよ」って感じで仲が良いのは変わらないので。また別の作品で共演できたらいいなと思いますし、僕もその時までに成長できるように頑張りたいと思います。

 

■(インタビュー時は)もうすぐ放送がスタートしますが、現在はどんな心境ですか?

ひたすら楽しみです。撮影はすでに終わっているので、僕はもうただの視聴者です。みんなの芝居やあの時間がどういう風に編集されてどういう作品になっているのか楽しみで、とにかく早く見たいです!

 

■最後に『ちはやふるーめぐりー』の見どころを教えてください!

瑞沢高校は“競技かるた”の王者としての風格もありつつ、普通の高校生でもあるというのが描かれる部室のシーンがあるんです。かるたに対しては真剣だけど、実際は普通の高校生で可愛いところもあるというギャップが見えるシーンになっていると思うのでぜひ注目してほしいです。僕も演じていて楽しかったシーンなのでどんなふうに仕上がっているのかを楽しみにしています。

 

 

<作品紹介>

『ちはやふるーめぐりー』

毎週水曜日よる10:00〜 日本テレビ系列

 

<第6話あらすじ>

4月になり、藍沢めぐる(當真あみ)たち梅園かるた部の5人はそろって高校3年生になった。他の部活に負けじと、かるた部も新入生の勧誘に大張り切り。めぐるたちはあでやかな袴姿で1年生の教室を回り、かるたの魅力を猛アピールする。

一方、大江奏(上白石萌音)は、育休中だった古文の教師・島強(波岡一喜)が予定よりも早く復帰したことで非常勤講師の契約が終了。かるた部の顧問も外れ、今後はボランティアコーチとしてかるた部をサポートすることに。肩書は違えど、今まで通り奏と一緒に近江神宮を目指せると分かった梅園メンバーはホッと胸をなでおろすが…。

めぐると千江莉(嵐莉菜)の袴姿に惹かれた新入生・八雲力(坂元愛登)が、かるた部の見学にやって来る。前髪命の今ドキ男子・八雲は、袴に興味があるだけで入部する気はないと言うが…。試しにかるたをやらせてみると、八雲は超高速で札を取りまくる…!この新入生、一体何者!?

そんな中、奏は憧れの専任読手・中西泉(富田靖子)から久々に連絡をもらい、カラオケボックスで読みの指導を受ける。「大江はん、あなたなら専任読手になれる。その素質があります」と褒める中西は、奏が学校を辞めたことを知ると、「京都に引っ越していらっしゃい」。中西の研究室に5年ぶりに助手の空きが出たため、新しい助手を募集しているのだという。もともと中西の研究室で働きたかった奏にとっては願ってもない話。しかも研究の合間に読みの指導までしてもらえるとあって、奏は「身に余る光栄、私にはもったいないくらいです」と恐縮するが…。そんな2人の会話を、めぐるが偶然聞いてしまって――。

奏がいなくなってしまったら、かるた部はどうなるの!?奏にそばにいてほしい、でも…。動揺する梅園メンバーは奏の進退を巡って意見が衝突!分裂の危機に…!

(敬称略)

 

<プロフィール>

石川雷蔵(イシカワライゾウ)

2003年910日、埼玉県出身

2019年映画『愛唄約束のナクヒト』で役者デビュー。主な出演作にドラマ「暴太郎戦隊ドンブラザース」「もしも、イケメンだけの高校があったら」「大岡越前7」配信オリジナルドラマ「相棒 sideA/sideB」、映画「高津川」、舞台「ワイルド番地」(主演)「SHELL」「夢から醒めない夢を見よ。」など