【原田花埜インタビュー】出演映画『トロフィー』が本日7月10日(金)より公開!

是枝裕和監督・西川美和監督の系譜を継ぐ新たなる才能・孫明雅(そん・みょんあ)監督の長編デビュー作『トロフィー』が7月10日(金)に公開された。在日コリアンである主人公・ソヒが家族、友達、そして朝鮮舞踊の間で揺れながら、少しずつ自分自身の世界を見つけていく姿を描く青春オリジナルストーリー。ソヒと共に汗を流し、切磋琢磨する朝鮮舞踊部の部員・リョニを演じる原田花埜に撮影現場でのエピソードや本作の見どころなどを聞いた。
◾️映画『トロフィー』に出演が決まった時の感想を教えてください。
オーディションでは舞踊の審査もあったのですが、全然自信がなく受かると思っていなかったのでマネージャーさんから「合格したよ」と連絡をもらった時はビックリしたし、すごく嬉しかったです。自分が思っていた以上にできていたので選んでもらえたのかなと思っています。父と母にだけは合格したことを伝えたのですが、すごく喜んでくれました。
◾️作品ではソヒの“父親”や“友達”“朝鮮舞踊“との関係や様々な葛藤が描かれていますが、台本を読まれた時どう感じましたか?共感できる部分はありましたか?
撮影時は中学2年生で歴史をまだそんなに学んでいない状態で台本を読んだので、内容を最初から理解出来たわけではなかったのですが、撮影時に歴史を勉強する機会を作って頂いて、在日コリアンの方からの目線と日本人から見た目線の両方を知ることができて、どちらの意見に偏るということもなく両方の考えを取り入れながら演じられたのですごく悩むこともなく純粋な気持ちでできたのかと思います。私自身は切り替えが早く色々なことに葛藤するタイプでないので共感する部分はあまりなかったけど、踊りを通して家族の絆や自分が打ち込みたいことを解決していく部分が自分とは少し違う境遇だからこそやりやすかったと思います。
◾️撮影の前に朝鮮舞踊を約10ヶ月稽古されたとのことでしたが、朝鮮舞踊は難しかったですか?
基礎が大事で普段しない動きや日本のダンスでは使わない部分を使うことが多かったので、最初からすごく難しかったです。「基礎がこんなに難しいのに、本番になったらどうなってしまうんだろう」と不安もありましたが、楽しみながらできたので良かったかなと思います。私が演じるリョニは朝鮮舞踊部の中でもダンスが上手でリーダー的な存在なのですが、全く経験のない状態から部活の中で一番上手な人物を作り上げるのは難しかったし、映像で見た時にちゃんと上手に見えるのか心配もありました。
◾️今回はお芝居と朝鮮舞踊の練習があって、撮影はより大変だったと思うのですが、いかがでしたか?
そうですね、大変でした。朝鮮舞踊の練習は部活みたいな感覚がありました。私は怪我で途中から踊れなくなってしまう役だったので、練習をしているみんなを見ているという期間もあったので、そういう時はリョニとは状況は少し違うけど「リョニはこんな気持ちだったのかな?似た境遇だな。」と思う場面もありました。そういう意味では役作りと稽古を並行しながら出来て良かったと思います。
◾️同世代のキャストが多い現場だったと思いますが、現場での雰囲気はいかがでしたか?
撮影中はピリッとした空気感を出さなくてはいけないことが多かったのですが、舞踊部のみんなはすごく仲が良くて撮影以外の時間はみんなでお菓子をシェアしたりしてすごく楽しかったです。私は踊れずに見守るシーンも多かったので、ダンス以外の部分で頑張りたいと思ってお芝居をしていました。舞台袖から「みんな頑張っているな」と思いながら見ているシーンも撮影していただいて、作品にも入れていただいてすごく幸せな気持ちになりました。初出演の映画がこの作品で良かったなと思いました。

◾️リョニと自分が似ている部分はありましたか?逆に演じる上で難しかった部分はありましたか?
リョニはリーダーみたいな存在であり、授業のシーンではソヒに答えを教えてあげる真面目で責任感のある子というキャラクターで、私も今は違うのですが小学生の頃は真面目でキチキチしているタイプだったので、根は真面目なところがすごく似ているかなと思います。孫監督が私の性格を理解して役を決めてくださったので、難しい部分はあまりなくすごく演じやすかったです。
◾️孫監督はどんな監督でしたか?印象に残っている演出はありますか?
すごく優しい方でした。舞踊部のみんなともたくさん話をして積極的にコミュニケーションを取ってくださったので、とても過ごしやすい現場でした。監督から「オーディションの時の話し方の優しい感じがリョニのイメージにすごく合っていたので、花埜ちゃんに決めたんだよ」と言ってもらえて、自分のことをすごく見てもらえたと感じたし、私に決めてもらえたのがすごく嬉しかったです。朝鮮舞踊の稽古期間もよく現場に来てくださったので、距離を縮めることができたなと思います。

◾️完成した作品を見た時の感想を教えてください。
試写で2回見たのですが、1回目は自分の姿を大きなスクリーンで見ることが初めてだったのですごく緊張してふわふわした気持ちだったので印象に残っていることを聞かれても答えられないくらいだったのですが、2回目は1回目より落ち着いて見ることができて自分の演技の癖も見つけられて、より作品を深く見ることができたと思いました。大きなスクリーンに自分の姿が映っていてすごく嬉しかったです。
◾️この作品での経験は今後のお芝居にどのように生かされると思いますか?
今回は自然の演技が求められてそういう空気感でお芝居をすることが体験できたので、今後リアルさを求められる作品の時はリラックスしてお芝居できるのではないかと思います。この作品で自分が挑戦したことのないお芝居に挑戦させていただいたので、よりいろんなお芝居をしてみたいなと思うようになりました。
◾️今後演じてみたい役はありますか?
王道のラブコメのヒロインもやってみたいし、お芝居をしていると感じさせないような自然な演技ができるような役にも挑戦してみたいです。
◾️最後にこのインタビューをご覧いただいた方にメッセージをお願いいたします。
私や恒那(はんな)ちゃんや梨里花ちゃんのファンの10代の方には、一見、少し難しく壁を感じてしまうかもしれませんが、暗いシーンばかりでなく楽しいシーンも多いので、少しでも興味を持ってもらえたら難しく考えすぎず踊りを軸とした作品として、境遇は違うかもしれないですが主人公の気持ちと自分自身を照らし合わせながら見て欲しいです。色々な世代の方に見ていただきたいです。自分の出演するシーンではソヒとリョニが仲直りをするシーンはお互いの気持ちを尊重しながら演じた素敵なシーンなので、ぜひ注目してみてほしいです。
<作品紹介>

映画『トロフィー』
7月10日(金)よりテアトル新宿ほか 順次公開
公式サイト:https://k2pic.com/film/trophy/
<STORY>
在日コリアンのルーツをもつ14載の少女・ソヒは朝鮮学校に通い、部活で朝鮮舞踊に打つ込む日々を送っている。ある日、日本学校との交流会で日本人の未来と K-POP 好きという共通点で仲良くなり、ソヒは少しずつ外の世界と繋がりを持っていく。そんな中、ふたりは推しのK-POPアイドルのライブチケット代を稼ぐために、ソヒの家にある不用品をフリマサイトで売ることに。そこで意外にも高額で売れたのは、朝鮮学校の校長である父・サンジュが持っていた一枚の北朝鮮のCDだった。それに味をしめたソヒたちは、サンジュの祖国・北朝鮮から授与された“勲章”まで売ってしまうーー。
<プロフィール>
原田花埜(ハラダハナノ)
2010年4月4日、広島県出身。
スターダストプロモーション「第3回スター☆オーディション」(2023年)にてグランプリ受賞。
ドラマ「私の宝物」で中学時代の美羽役を演じ、注目を集める。
現在、「Seventeen」 専属モデルとして活動中の他、「シャカレキ!~社会歴史研究部~」(日本テレビ/毎週土曜 20:54~)にも出演中!